カタオモイ
好きになるのは簡単なのに。
どうしたって、キライになんかなれないよ。
何もかも上手くいっていると思っていた。
たぶん、あの人が現れるまで。
「ごめん、今日なっきぃと帰るんだ」
栞菜はぱん、と手を合わせて深々と頭を下げる。
あたしはいいよいいよ、なんて言いながら笑顔を貼り付けるのも忘れずに。
あたしと栞菜の当たり前が少しづつなくなっていって、いつしかそれが日常になることなんて
考えたこともなかったのに。
目で追いかけた先にいる栞菜の隣には、いつもあの人がいる。
いつしかそれが当たり前なっていくのが、怖かった。
「栞菜」
「ん?」
「…かんなぁ」
「もー、なに?」
あの人にも、そんな風に優しくするの?
不安なときは、そうやって傍にいてくれるの?
抱きついた背中が離れて、正面からぎゅっと抱きしめられて鼓動が早まる。
言葉にしなくてもこの気持ちを伝えられる方法があればいいのにと思う。
用がなくても名前を呼んで、どうしたのって困った顔しながらあたしの頭を撫でて。
わがままだなって言いながら、甘えさせてよ。
「好き、愛理」
嘘なんかいらないから。ただ、そばにいて。
州*´・ v ・)<恋する瞳にはきらきら眩しすぎて妄想全開止められないー♪
片想いっていいですよね(何