もっと
「舞美ちゃん、それスペルちがう」
「…えー、あーる、いー…」
「early」
「そうそう。それが言いたかったの!」
「うそぉ」
「ホントだもん。あーも、愛理年下のくせに頭良すぎる」
「…ふつうだよ」
背伸びしてるだけ。ほんとうは、少しでもあなたに良く思われたいから。
舞美ちゃんは芯の出なくなったシャーペンをくるくる回しながら、勉強に飽きたのか
机に突っ伏していた。
短くなった髪。ちょっと前まで、あたしより長かった髪。
指を通すと滑らかな黒髪はすぐに指をすり抜けて、ぱらりと落ちる。
「……えりいー」
寝ちゃったの?
そう尋ねる前に、寝言が聞こえた。聞きたくない、名前。
なんにも知らなかったのは、舞美ちゃんじゃなくて、あたしのほうで。
大切な人を失うのが怖くて、ただ強がって泣くのを最後まで堪えてた。
そんなあなたを、誰よりも独り占めしたくて、そばにいたくて。
あたしがもっと大人で、舞美ちゃんと同じくらいの目線でものを見ることができたら。
そしたら、好きになってくれたかな。あたしのこと。
どちらも一方通行なんだよ。片想いのお話がいちばん書きやすい。
で…
从・ゥ・从<生誕小説は?
ごめん、誕生日知らなかったんだ←
ってことで勘弁してマイマイ