きっと、この先も楽しい出来事が起こることでしょう

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結局、昨晩はほとんど眠ることが出来なかった。
やっぱり一人で眠ればよかったと思う。過敏になってるのは、あたしだけなんだろうけど。
舞美ちゃんはベッドの上でむずがるあたしを起こして、既にメイクを終えていた。


「おはよ、愛理」


むかつくくらい、綺麗でさわやかな笑顔。
責める気にもなれない。まだ寝ぼけた眼を擦っていると、手首を掴まれた。



「あのさ、愛理」
「…なに?」
「あたし、さ」


これから支度しなきゃいけないことはたくさんあるのに。
それは舞美ちゃんだけじゃなくて、あたしもそうだ。
トランクの中だって整理し切れてないし、着る服もまだ選んでない。
あたしの手首を握る力が強くなって、口元に笑みを浮かべた舞美ちゃんを見上げる。


相手はずっと決まってた。栞菜とあたしが同じ部屋、そして舞美ちゃんとえりかちゃんもそう。
同じ部屋になったことがなかったし、お互いになることを避けてた。
あたしには栞菜がいて、舞美ちゃんはえりかちゃんがいて。



それが当たり前だった。ずっと、変わることなんてないと思ってた。
気にしてるの、あたしだけじゃなかったのかな、なんて。
優しい顔であたしを見下ろす舞美ちゃんを見ていて、そんな風に自惚れてしまう。


「愛理がいて、良かった」


一人で眠ることなんて慣れてる。そう思ってた。
けど、ほんとは寂しくて、誰にも言えなかった。

隣に誰かいて欲しい。おはようって、言って欲しかった。


泣きそうな顔で笑ってる舞美ちゃんは、どこか幼く見えた。
メイクしたばっかりなのに、もう目をごしごし擦ってるし。
止めさせるために伸ばした手は強く握られて、ぶんぶんと上下に揺さぶられる。


ずっとその言葉を聞きたくて、何度も後を振り返った。
謝らなきゃいけないような気がする。今でもそう、えりかちゃんや栞菜に。
うしろめたい気持ちごと、舞美ちゃんを好きになってしまった。


止める方法なんて、分からない。
伝えられなくてもいいから。あったかい手を握り返して、あたしはまたこの人に恋をする。
































以上、やじすずでしたー。
一応設定みたいなのは軽く考えたけど今更説明するのもアレだよね。ごめんなさい。
鈴→矢→←梅で考えてたんだけど結局はry
たいせつな人を失って、お互いに心が揺らいじゃってる微妙なふたりを書きたかったのに!

やっつけなのは許して…DVDに感化されただけなの!w
UTB見ました。愛理ちゃん舞美に顔近づけすぎだと思うのべたべたしすぎだと思うの。